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糞の形や色、回数でわかる健康状態

犬がトイレに座っている

 

糞は健康のバロメーターです。糞の状態をみれば健康状態をある程度判断することができます。

 

これは人間に限らず、ワンちゃんにもいえることです。

 

うんちをチェックしておくとワンちゃんの健康状態が把握できますし、万が一何か異常があった時にも気づきやすくなります。

 

そのためにもいい便とあまり好ましくない便を知っておく必要があります。

 

バナナうんちがベスト!

 

うんちが笑っているイラスト

その名の通りバナナのような大きさと長さ、柔らかさの便です。

 

この状態の便が一番健康状態がよく、消化、吸収、排泄までの流れが順調な便といえます。

 

便の色は茶褐色が健康な状態です。ただし、トマトをたくさん食べると赤っぽかったり、海苔を食べ過ぎると黒っぽかったりと、便は食べた物の色がそのまま出る場合もあります。

 

また回数は1日の食事回数と同じくらいが理想的です。多すぎると下痢、少ないと便秘ということです。

 

健康な便はペットシートに跡が少し残るくらいで、ティッシュでつまんでも形が崩れなく、1日1〜2回程度の排泄がある便です。

 

バナナ状態
茶褐色
回数 1〜2回/1日

 

カチカチうんち

 

うんちが怒っているイラスト

便秘の場合に多い状態の便です。水分が少なく硬くなっているので、排泄の時に強くいきみ、切れ痔になりやすくなります。

 

通常食べたものは1〜2日かかって排泄しますが、何らかの原因で腸内に長くとどまりすぎて水分が奪われ、カチカチになってしまうのです。

 

腸内にとどまる時間が長いとこのような便になり、その原因は水分不足や食物繊維の不足、運動不足などがあげられます。

 

また食事の量が不足することでも便秘になりやすく、ダイエットをしているワンちゃんには注意が必要です。

 

対策としてはいつもより多めに水分と摂る、長めの散歩をする、おやつに食物繊維の豊富なさつまいもをあげるなどして、少しでも早く排泄できるようにしてあげたいですね。

 

おやつにさつまいもをあげる場合はカロリーオーバーにならないように気をつけてあげましょう。

 

カチカチ・コロコロ
焦げ茶
回数 1回/2〜3日

 

ビチビチうんち

 

うんちが泣いているイラスト

水のような柔らかすぎる便です。消化不良を起こしているサインといえます。

 

体が冷えた時や水分の摂り過ぎ、食あたり、感染症、ストレスなどが原因です。

 

一過性のものでワンちゃんがぐったりしていなければ問題はなく自然と治まります。ただし脱水症状になりやすいので、水分は少量をこまめに与えましょう。

 

下痢が長く続く場合や便秘と下痢を繰り返すような場合、ぐったりとしている場合は動物病院で診てもらうことをおすすめします。その場合どのような症状かを獣医さんに知らせるためにも、下痢をした回数や嘔吐があったかなどをメモしておくと役に立ちます。

 

下痢の時は激しい運動は避けてゆっくりと過ごさせてあげましょう。

 

またストレスが原因で下痢になるワンちゃんもいます。飼い主さんとのスキンシップが足りない、あまり散歩に連れて行っていないなど思い当たることがあれば一度見なおして、ワンちゃんとのスキンシップを増やしワンちゃんの不安を取り除いてあげましょう。

 

形をとどめていない・軟便
黄色〜茶色
回数 多い/1日

 

下痢や軟便の原因はフードかも!?

 

食物をみているチワワ

便にはワンちゃんが食べたフードの影響がそのままでてきます。

 

安い粗悪なフードはワンちゃんが苦手とする小麦やトウモロコシなどの穀類がたっぷりはいっていますが、ワンちゃんはそういった穀物類を完全に消化することはできません。

 

そのため腸内で消化・吸収がスムーズに行われず、下痢や軟便になったり、多量のうんちをします。

 

安価なフードも一応栄養が足りているように人工的にさまざまなものを加えているのですが、やはり天然素材で作られたフードのほうがより栄養価も高く、ワンちゃんのお腹にも優しいといえます。

 

実際フードを切り替えると、うんちの量が驚くほど少なくなって逆に心配する飼い主さんもいるとか。

 

でも心配はいりません。消化性の良いフードは大部分が消化・吸収されているのでうんちの量は少なく、でもとても状態のいいバナナうんちになります

 

もし愛犬のうんちが下痢、軟便、多量のうんちなどの良くない状態が続くようなら、一度フードを見なおしてみることをおすすめします。

 

ワンちゃんは飼い主さんが与えたものしか食べることができません。言葉を発せないワンちゃんはうんちでSOSを訴えているかもしれません。

 

一度ワンちゃんのうんちを見て健康状態を確認してみましょう。

便秘の原因は腸内環境にある!?

犬も人間と同じように、便秘に悩まされている場合が多いものです。

 

便秘になる理由はいろいろありますが、特に問題になっているのが腸内環境の悪化ですね。

 

いわゆる善玉菌・悪玉菌・日和見菌のバランスを崩すことで、便の状態が悪くなったり腸の働きが弱くなったりすることで便が出にくくなってしまうんですね。

 

食べ物のカスや毒素の含まれている便を長期間体内にとどめておくことは、当然ですが健康によくありません。

 

ここではおさらいも含めて、腸内環境について振り返ってみましょう。

 

善玉菌とは

 

腸が良い状態のイラスト

腸内にはさまざまな細菌がせめぎあって存在しています。この細菌がひしめき合っている状態がお花畑に見えることから腸内フローラとも呼ばれています。

 

腸内細菌は生まれた時から増え始め、離乳期などは善玉菌(ビフィズス菌)が90%を占めていますが、成長とともに善玉菌が減り悪玉菌が増えるようになります。

 

犬も人間も善玉菌が多い時は腸内環境が良く、消化・吸収が順調に行われ一般的に健康な状態といわれ、悪玉菌が多い時はその逆と言えます。

 

善玉菌は腸内を弱酸性にし、悪玉菌の繁殖や有害物質の吸収を抑える働きがあります。また免疫力アップや消化活動の促進など腸内環境、つまり体にいいことばかりなのです。

 

具体的にいうと毎日の排泄がスムーズに行われる、病気になりにくい、毛艶や毛並みがいい、イキイキとしているなどがあげられます。

 

愛犬が元気でいて欲しいと思うのはどの飼い主さんでも同じですよね。そのために善玉菌を多く含む食品やサプリメントを摂って善玉菌を増やし腸内環境が更に良くなるようにしてあげたいですね。

 

善玉菌の代表的な菌はビフィズス菌、乳酸菌、腸球菌などがあります。

 

ヨーグルトやチーズ、発酵食品である味噌や納豆などに善玉菌が豊富に含まれていますが、ワンちゃんにはあまり良くない塩分や糖分も入っている場合があるので、与えるならなるべくプレーンの素材そのものをあげるといいですね。

 

とはいえ毎日の食事に毎回用意するのもなかなか大変ですよね。

 

人間と同じようにペットにも乳酸菌サプリメントなど手軽にあげることができるものがありますので、うんちで悩んでいるワンちゃんは一度ためしてみてはいかがでしょうか。

 

またストレスが原因で悪玉菌が増え、腸内環境のバランスを崩す原因にもなるので、散歩などで適度な運動や飼い主さんとのコミュニケーションでワンちゃんにストレスを溜めさせないようにすることも大切です。

 

善玉菌が増えると

 

■免疫力アップで病気にかかりにくい
■下痢、便秘の改善
■肌や毛並み、毛ツヤがよくなる

 

悪玉菌とは

 

腸が良くない状態のイラスト

ご存じ腸内細菌の悪者「悪玉菌」。字からして良くない感じはありありと伝わってきますが、実際どのような害を及ぼすのか、悪玉菌を減らす方法など説明します。

 

まず腸内環境が整っていると、身体の調子がよくいわゆる健康な状態といえます。善玉菌が多いときですね。

 

反対に何らかの原因で腸内細菌の悪玉菌のほうが多くなってしまうときがあります。すると腸内環境が悪化し便秘や下痢をしたり、身体の免疫力を低下させ風邪や胃腸炎にかかりやすくなります。

 

悪玉菌の生息は大腸と直腸で腸内に腐敗物をため込み、有害物質を発生させ善玉菌の働きを抑制してしまいます。

 

この有害物質は発がん性物質を作り出すという厄介なものでもあります。

 

腸内で生息できる腸内細菌の数は制限があるので、悪玉菌が増えれば善玉菌が自然と減ってしまい悪玉菌が優勢の腸内環境になってしまいます。

 

こうなると先ほども言ったような症状以外にも肌荒れや体がだるいといったトラブルがでてくるのです。

 

悪玉菌が増えると

 

■免疫力が低下し、風邪や胃腸炎にかかりやすい
■下痢、便秘になりやすい
■肌荒れ、毛並み、毛ツヤが悪い

 

悪玉菌が増える原因

 

生まれたばかりの時は腸内にほとんど善玉菌しかいませんが加齢とともに悪玉菌が増加してしまいます。

 

悪玉菌が増える原因のひとつは加齢による免疫機能の低下です。

 

もうひとつの原因は食べたものの影響です。消化の悪い肉類を多く食べると腸で腐敗便となり悪玉菌が増えます。

 

また食物繊維が不足することでも悪玉菌の増加につながります。食物繊維は腸内の腐敗物を吸収し善玉菌の働きを高めるので積極的に取り入れるといい食材です。

 

ですのでワンちゃんの腸内で十分に消化できない穀物類や副産物まで含まれている粗悪な肉類の入ったドッグフードを食べ続けることは、腸内環境を悪くしてしまっているといえます。

 

下痢や便秘が続く、風邪をひきやすい、毛並みや毛ツヤがよくないなどがある場合はフードを見直してみるのもひとつの方法といえます。

 

悪玉菌を減らす方法

 

悪玉菌はストレスでも増えますので、適度な運動でストレス解消させることが大切です。ワンちゃんの大好きな飼い主さんとのスキンシップもストレス解消になりますね。

 

また食物繊維を摂ることも効果的なので、おやつなどでカロリーオーバーしない程度に食物繊維の多い食材をあげるものいいですね。

 

おすすめはサツマイモ、納豆、おから、インゲン豆などです。これらを蒸す、ゆでる、フードに混ぜるなどしてワンちゃんの腸内細菌の悪玉菌を減らしましょう。

 

その他ヨーグルトやサプリメントで乳酸菌を摂って善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすのもいいですね。

 

悪玉菌を減らして、善玉菌を増やすことが大切

 

■粗悪なフードに気を付ける
■食物繊維を取り入れる
■ストレスをためさせないように、適度な運動とスキンシップを
■ヨーグルトやサプリメントなどで乳酸菌を増やす

 

日和見菌とは

 

善玉菌と悪玉菌は知っている方も多いと思いますが、日和見菌(ひよりみきん)を知っている人はあまりいないのではないでしょうか。

 

日和見菌は善玉菌と悪玉菌の中間でその日によって優勢な細菌のほうへ傾く少し厄介な細菌です。

 

健康で腸内細菌が善玉菌の多いときは善玉菌寄りの働きを、体調が悪く悪玉菌が多いときは悪玉菌寄りの働きをします。

 

腸内細菌における細菌の割合が驚くことに2:1:7と日和菌がとても多いのです。

善玉菌 悪玉菌 日和見菌
20% 10% 70%
ビフィズス菌

乳酸菌
腸球菌 など

ウェルシュ菌

フラギリス菌
クロストロジウム など

バクテロイデス

ユウバクテリウム
嫌気性連鎖球菌 など

 

善玉菌と悪玉菌は少しの要因ですぐに優位が入れ替わってしまいます。健康を維持するためには日和見菌に善玉菌寄りの働きをしてもらうようにしないといけませんね。

 

この日和見菌は、善玉菌優勢の時は病原菌感染予防やビタミン産生、悪玉菌優勢の時は有害物質発生や発がん性物質発生という働きをします。

 

日和見菌の働き

善玉菌優勢 病原菌感染予防

ビタミン産生

悪玉菌優勢 有害物質を発生

発がん性物質の発生

 

腸内細菌の割合は年齢とともに善玉菌が減り、悪玉菌が増えます。

 

年をとるだけで悪玉菌が増えてしまうのに、さらに食事やストレスなどで悪玉菌を増やしてしまっては腸内環境が善玉菌優勢になかなかならないですね。

 

腸内の細菌を善玉菌優位にするためにも、食事と運動、ストレスをためないようにすることは人間もワンちゃんも同じですね。

 

腸内環境を整えることが大切

 

便秘や下痢、軟便になっているということは腸内細菌の悪玉菌が優勢になっている証拠です。

 

悪玉菌は体にさまざまな害を及ぼすので、一刻も早く善玉菌優勢にすることが大事です。

最近量や回数が多い・・これってエサのせい?

かわいいトイプードル

 

ワンちゃんの1日のうんちの回数は明確には決まっていません。

 

当然個体差があるので1日何回しないといけないということではなく、それぞれのワンちゃんによって何回もする子もいれば1回しかしない子もいます。

 

中には2〜3日に1回のワンちゃんもいます。

 

ワンちゃんのリズムがあるので食欲もあり元気であれば回数はそんなに問題ありません。

 

でも処理をする人間側からすれば、毎回きつい匂いのをどっさりされるよりは少ない量のほうがゴミも減っていいですよね。

 

フードを改善すれば量が減る!?

 

当たり前ですがうんちは食べたもののカスです。体にいらないものが排出されるんですね。安いドッグフードは安さを重視しているので穀物類をたくさん使用してかさ増ししています。

 

もともと穀類の消化が苦手なワンちゃんなので、穀類たっぷりのドッグフードを食べているとうんちも回数が多い、やたら大きい、下痢や便秘をするなどのうんちになりやすいです。

 

そしてあまり栄養のないものを食べているので出てくるうんちもそのまま多く大きくなってしまいます。子犬の時からずっと同じフードを食べさせていると当然うんちも毎回同じような感じです。

 

ですがもし愛犬のうんちが多いなと思われたらフードを見なおしてみるチャンスかもしれません。

 

ドッグフードの原材料表に一番初めに書いてある食材が穀類ではなく肉と書いてあるフードがおすすめです。

 

やはりもとは肉食だった犬。人間に飼われるようになって雑食化してきたとはいえ、一番摂るべき栄養は動物性タンパク質です。

 

いい素材で作られたフードを食べていると毛づやもよく丈夫な体になりますし、消化もいいので腸に負担がかかりにくく栄養分が吸収され、残りのカスであるうんちは食べている量に比べて少ないのです。

 

良質なドッグフードに変えてうんちの量が減ったので逆に心配してしまう飼い主さんもいるくらです。

 

そしてにおいですがあまり臭くないのです。処理するときにどうしても匂ってしまうので臭くないに越したことはないですね。

 

近年人間の間で腸内環境が大切とよく言われています。これは人だけでなくワンちゃんにもいえることです。

 

腸内環境がいいと体調がいい健康状態ですし、悪くなれば下痢や便秘、肌の調子が悪くなる、倦怠感、風邪をひきやすい、そして極めつけは発がん性の物質を出してしまうことです。

 

穀類がたくさん入っているフードは決して腸内環境が良くなるとはいえません。

 

フードを変えることはうんちの問題だけでなく、今は元気でもシニア犬になった頃にいろいろとトラブルが出てくるかもしれない体のためであるともいえます。

糞を食べるのはどうして?

愛犬の食糞。犬を飼ったことがある人なら一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

 

初めてその行為を見たときはかなりの衝撃と同時にワンちゃんの身体が心配になりますよね。

 

食糞はどの子もするのか、そもそもなぜうんちを食べてしまうのか、食べても体に影響はないのかなど食糞に関する驚きの事実をまとめました。

 

驚き!?食糞するワンちゃんは70%もいる

 

ドイツの名門ミュンヘン大学の獣医科学部チームが食糞という問題行動について新たな実験結果を発表しました。

 

犬を4つのグループに分け生活環境もそれぞれ4つのパターンで実験しました。

 

4つのグループには広い敷地でドッグランも設備され、食事もおやつも適切に与えているグループもあったのですが。

 

結果は平均すると73%のワンちゃんが食糞を行っていました

 

結構な数のワンちゃんがうんちを食べてしまっているということになりますね。飼い主さんがいるところでは食べなくても、夜中や早朝にこっそり食べているワンちゃんもいるようです。

 

なぜ食糞を行うのか?

 

食糞を行うのは野生のころからのなごりといわれています。

 

天敵に見つからないために食糞を行うことがあります。これは特に母犬によくみられる行動で子犬の存在を天敵に知られないために子犬のうんちを食べてしまうのです。また食糞を行うことで巣を衛生的に保つという役割もありました。

 

子犬は好奇心旺盛なので、匂いのあるものを口で食べてみて確かめることもあるようです。

 

野生の本能とはいえ毎日食糞されるのも困りますね。

 

食糞の原因は野生の本能以外にもフードやストレスなどが原因のこともあります。

糞で感染症にかかる?大腸菌や寄生虫、狂犬病について

犬とキスをする女の子

 

ワンちゃんを飼っていると必ず処理しなければいけない排泄物。放っておくと衛生面でもよくありませんし、匂いも気になりますよね。

 

ワンちゃんの糞については室内で飼っている人や小さなお子さんがいる家庭では特に気を付けてこまめに処理しないと、子供が間違って触ったり口にしたりすると大変です。

 

糞には感染症になるウイルスや菌、中には寄生虫が混じっていることもあり得ます。

 

ひと口に感染症といっても多くの種類があり、動物から人へ、逆に人から動物に感染します(人獣共通感染症)。犬だけでなく猫や鳥、暑くなると出てくる蚊なども感染症のもとになります。

 

よく聞く感染症では犬の狂犬病、猫のトキソプラズマ症、鳥のオウム病、蚊を介してはデング熱やジカウイルスなどがあります。

 

感染する理由はさまざまですが、排泄物や唾液から感染すること。

 

糞をこまめに処理することはもちろん、家庭で飼っているペットに口移しで食べ物をあげることや人の口を舐めさせることはしないほうがいいでしょう。

 

可愛くて顔や口を舐めることを許している飼い主さんもいると思いますが、その行為で感染症をうつされているかもしれないですし、愛犬へうつしているかもしれないのです。

 

健康で体力のある時は感染に気付くことは少ないようですが、体力の衰えや妊娠など抵抗力が弱まった時に体内に潜んでいた菌やウイルスが出てきて感染症状が出てくることがあります

 

また感染しても潜伏期間があり長いときは数年も潜伏していることがあります。今現在何ともなくでも数年後に症状が現れるかもしれないのです。

 

人獣共通感染症

 

人と動物の両方に感染または寄生する病原体をもつ感染症のことです。感染経路はさまざまですがほとんどの感染症は正しい知識があれば、日常生活で予防できます。

 

ここでは主に動物の汚物,などによる感染症をあげています。

 

犬ブルセラ病

 

人と犬だけでなく牛、豚、ヤギ、羊にも感染します。感染経路は主に感染動物との接触、あるいは尿との接触です。

 

人が感染すると2〜3週間の潜伏期間を経て発熱、悪寒、関節痛などの症状が現れます。予防対策は原因不明の流産時の汚物に接触しないことです。

 

なおこの感染症は現在日本ではほぼ撲滅していますが、海外ではまだ発症しているとこともあるので海外旅行では注意する必要があります。

 

動物が感染すると不妊症、流産、死産の症状があります。流産、死産を繰り返す場合はこの病気を疑い、動物病院に相談します。

 

病名 主な動物 人への感染経路 人の症状 動物の症状
犬ブルセラ病 感染動物の尿や汚物との接触 発熱、悪寒、関節痛など 不妊、流産、死産

 

サルモネラ症

 

サルモネラ属菌によっておこる腸炎のことです。食中毒の原因になる菌でもあります。

 

この細菌は肉や卵だけでなく、犬、猫、は虫類のカメなどのペットからも感染します。

 

人が感染すると8〜48時間で吐き気、腹痛、下痢、発熱(38℃前後)などの症状があります。抵抗力の弱い子どもやお年寄りがかかると重症化しやすく死亡することもあります。

 

感染経路は感染動物の糞や汚物の接触、汚染された食品や手指から経口摂取により感染します。

 

予防対策は動物に触ったあとはよく手洗いをすること、食品にはよく火を入れて食べることなどです。

 

動物が感染すると幼獣期は下痢、成獣期は無症状です。

 

病名 主な動物 人への感染経路 人の症状 動物の症状
サルモネラ症 犬、猫、は虫類など 感染動物の糞や汚物との接触

汚染された食品による経口摂取

吐き気、下痢、発熱(38℃前後) 幼獣:下痢

成獣:無症状

 

パスツレラ症

 

犬の約75%、猫の約100%が腔内常在菌として保有しています。

 

噛まれる、引っかかれるなどすると人に感染し傷が腫れ、化膿する症状が主です。さらに近年では呼吸器系の疾患や髄膜炎、外耳炎などの局所感染などもわかってきました。

 

高齢者や糖尿病疾患などの基礎疾患を持つ人が感染しやすいようです。

 

対策としては口移しで食べさせる、人の口を舐めさせるなどの過剰なスキンシップを避けることと、動物から噛まれたり引っかかれたりしないように気を付けることです。

 

もし傷と受けてしまったらすぐに消毒し、傷口が傷んだり腫れたりするときは医師に相談します。

 

パスツレラ症は犬猫において高い保有率の常在菌のため、ペットオーナーが最も気をつけなければいけない感染症のひとつです。

 

病名 主な動物 人への感染経路 人の症状 動物の症状
パスツレラ症 犬、猫、鳥類など 噛まれる、引っかかれる

口移しなどの過剰なスキンシップを避ける

傷口が痛み、腫れ、化膿

呼吸器系の疾患

無症状 

まれに皮膚病

 

大腸菌や寄生虫について

 

大腸菌とは人と動物の腸内に生息している腸内細菌です。

 

一般的に大腸菌は腸内細菌の悪者である悪玉菌のことです。ひと口に大腸菌と言ってもたくさんの種類があり、O-157のような害を及ぼすものもあれば無害の大腸菌もあります。

 

室内で飼っている場合、糞の中に大腸菌が混じっていて人にうつったらどうしようと思われるかもしれませんが、ワンちゃんが健康的なうんちをしていて長時間放置せずすぐ片付ければ問題はないといえます。

 

ワンちゃんが下痢をしている場合は、もしかしたら大腸菌によるものかもしれないので、処理する際は直接触れないように手袋をし片付けたあとは必ずよく手を洗うことをしていればむやみに恐れる必要はありません。

 

寄生虫とは?

 

寄生虫とは人や動物を宿主とし、宿主の体内または体の表面に寄生する生物のことです。

 

今日の日本では人が寄生虫にかかっている事例はほとんどありませんが、第2次世界大戦後では多くの人が寄生虫に感染していました。

 

一般的に寄生虫という場合は体内に寄生する内部寄生虫のことをいい、代表的なもので回虫、ぎょう虫、フィラリアなどがあります。

 

少し前までは保育園や学校でぎょう虫検査がありましたが、0%ではないもののぎょう虫に感染している数がほぼないので検査自体が中止になりましたね。

 

フィラリアはワンちゃんが感染しやすいので、動物病院で薬をもらい定期的にを投与します。

 

寄生虫は衛生環境の設備が整った日本でも数多く存在し、卵が糞とともに体外に排出され新たな宿主を待ち構えているので、人も動物も気をつけなければいけません。

 

 

愛犬のうんちを処理するときに、何やら白いひものようなものが動いていたら、それは回虫という寄生虫です。

 

おそらくワンちゃんは下痢をしていたと思いますがこれも回虫症による症状です。

 

回虫は犬だけでなく人も含む哺乳類の小腸に寄生します。犬が感染するのはイヌ回虫とイヌ小回虫が主ですが、問題となるのはイヌ回虫のほうです。

 

犬への感染経路は食糞などをして他の犬の糞を食べてしまうことによる経口経路と、寄生していた母犬からうつる母子感染とがあります。

 

イヌ回虫は卵の状態で犬の体内に入り込みます。小腸で卵が孵化しその後血管内を移動し肺に到達します。

 

そこで幼虫までなると次は食堂や気管支に移動します。そして再び宿主である犬に飲み込まれることで再び腸内へ戻ってきます。

 

腸で成虫となった回虫は1日十万個というものすごい数の卵を産み続けます。その卵が体内から排出されまた別の宿主を待つというサイクルになっています。

 

子犬や妊娠したメス犬は注意!

 

しかしこのイヌ回虫は成犬のときはほとんど症状が現れません。

 

注意しなければいけないのは生後6ヶ月未満の子犬と妊娠したメス犬です。

 

まだ免疫力が強くない子犬や免疫力が落ちる妊娠中のメス犬の体内で幼虫から成虫へと成長すると食欲不振や下痢などの症状が現れます。

 

回虫症の症状

 

  • 食欲不振
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 発育不振
  • 腹部の膨らみ
  • 毛づやが悪くなる

 

下痢や嘔吐の排泄物の中に白いミミズのような回虫を発見することもあります。また、たくさんの回虫が絡まり合って腸が詰まり、腸閉塞になってしまうこともあります。

 

回虫は成犬の健康なときは体内でじっとしてしてあまり症状を現しませんが、メス犬が妊娠で抵抗力が弱まることで再び活動を再開します。

 

このときに駆除をしていないと、胎盤を通して子犬へ感染してしまいます。また母乳を通しても感染の危険性があります。

 

有効な対策は

 

まずは他の犬の食糞をさせないことです。食糞は習慣となるワンちゃんもいますので食糞するワンちゃんは特に注意が必要です。

 

まだ飼いはじめたばかりの子犬の場合は動物病院で検査してもらうことをおすすめします。もし回虫症になっていれば駆虫薬を投与し除去します。一度では駆除できない場合は再度駆虫薬を投与します。

 

回虫症は人間にうつることも

 

回虫症は人獣共通感染症なので人にいうつる可能性もあります。人にうつった場合トキソカラ症という病気になります。

 

特に小さい子供は間違ってワンちゃんのうんちを触ったり食べたりしてしまわない様によく注意しましょう。

 

症状は発熱、咳、喘息、肝臓の腫大などが見られますが、ほとんどは自然に治まり治療を必要としません。症状が重い場合は薬(ステロイド薬)の投与をします。

 

公園の砂場に猫の糞がよくありますが決して触らないようにします。もし触れてしまったらしっかり手洗いを敢行しましょう。

 

狂犬病について

 

犬から人へうつる感染症で最も恐れられているのが狂犬病です。その理由は感染後発症すると人も動物も致死率100%だからです。

 

狂犬病予防法が施行され、犬の登録や予防注射などが徹底されるようになり近年の日本で狂犬病の発生はありません。

 

しかし世界のほとんどの国では未だに狂犬病が発生しているので、海外に行くときは犬などの哺乳類に噛まれないように気をつけなければいけません。

 

日本人では平成18年にフィリピンから帰国した男性が狂犬病を発症しその後亡くなられた事例があります。フィリピン滞在中に犬に噛まれ、帰国後発症しました。

 

この方は犬に噛まれた後現地でワクチン接種を行っていなかったそうです。アジア地域など狂犬病が流行している国で犬に噛まれたら、すぐ現地で狂犬病のワクチン接種を受けましょう。

 

狂犬病は人を含む哺乳類が感染する病気で、狂犬病に感染した動物に噛まれた部位から唾液に含まれていた狂犬病ウイルスが侵入します。

 

通常人から人へうつることはなく、感染が拡大することはありません。

 

人に感染した場合潜伏期間は1〜3ヶ月ほどで発症します。発症後の有効な治療法はなくほぼ100%死亡する恐ろしい病気です。

 

海外で動物と接触することがある場合は、事前に狂犬病予防ワクチンを接種しておくことが一番の予防対策です。

 

日本での発生はなくなったとはいえ、ワンちゃんを飼うと犬の狂犬病予防ワクチンの接種が義務付けられています。

 

【参照】狂犬病に関するQ&Aについて

 

世界の狂犬病媒体動物をみると、アジアでは主に犬が媒体動物であることがわかります。他の国ではコウモリによる狂犬病発症もあります。

 

コウモリは鳥類ではないかと思われるかも知りませんが立派な哺乳類です。翼はありますが羽毛ではなく膜で出来ていますね。

 

現在日本で狂犬病の発生はありませんが、万一犬に噛まれた時はすぐに傷口を流水で流し医療機関に行くことをおすすめします。

 

感染症は狂犬病の他にも犬ブルセラ病、パスツレラ症などがあります。念のため病院で検査してもらうと安心ですね。